COLUMN口臭について

口臭とは、口や鼻から吐く息に何らかの異常があり、不快なにおいがすることです。
口臭の原因には6つのタイプがあると考えられます。
1.むし歯や歯周病に由来
むし歯や歯周病など、口の中に病気があることが原因です。口臭の80%以上はこれが原因です。
むし歯や歯周病を歯科医院で治療すれば自然に治ります。また、食後や寝る前に 「ていねいな歯磨き 」 を心がけることで改善されます。
2.舌苔(ぜったい)がある
舌苔とは、舌の上の皮や細菌などによる舌の表面にできたこけ状のものです。体調不良や風邪などで脱水症状になると、口の中の自浄作用が低下して舌苔がたまり、口臭の原因になります。
歯磨きの時に舌も歯ブラシでみがきましょう。
3.生理的口臭
朝起きた時、空腹時、緊張時、女性の生理時や妊娠時の口臭は、唾液の分泌が抑えられて少なくなった時に起こるもので誰もが経験します。 一時的なもので時間がたつと消えます。朝食を抜いたり、不規則な時間に食事を取るとなりやすいといわれます。
4.自己臭症(じこしゅうしょう)に由来
他者にとっては口臭とは感じられず、本人だけが感じている口臭です。
精神的に不安定な時期、多くは思春期や更年期の女性に多く見られます。また、強いストレスにさらされたり、うつ状態の時に自己臭を訴える場合もあります
5.他疾患に由来
副鼻腔炎・蓄膿症など耳鼻科疾患に由来するものや、以下のような全身疾患に起因して口臭が起こる場合があります。
糖尿病:甘酸っぱいにおい
腎臓病:アンモニア臭
呼吸器異常:腐った肉のにおい
消化器異常:腐った卵のにおい
肝臓疾患:動物のにおい
これらの疾患からくる口臭は鼻から出した息に悪臭があるのが特徴です。
6.食べ物に由来
キムチ、にんにく、たくあん、にら、ねぎ、お酒、コーヒーなど、においの強い食べ物や飲み物をとった後の口臭です。タバコを吸った後の口臭もこのタイプです。
口臭を防ぐには?
口臭を防ぐためには、以下のような対策が効果的です。
ていねいで正しい歯磨き
毎日、できれば各食後に歯を磨くことが望ましいです。特に、朝は口内が乾燥して雑菌がたまりやすいため、起床直後の歯磨きが重要です。また、虫歯や歯周病を予防するには就寝前の歯磨きが欠かせません。
舌の清掃
舌表面をやさしくブラッシングして、細菌や舌苔を除去しましょう。ただし、舌を強く磨きすぎるとかえって口臭が強くなる危険もあるので注意しましょう。
マウスウォッシュやシュガーレスガムの活用
抗菌効果のあるマウスウォッシュを利用したり、シュガーレスのガムを噛むことで、口内の細菌の増殖を抑える効果が期待できます。
十分な水分補給
口内が乾燥すると細菌が繁殖しやすくなるため、こまめに水分を摂ることで唾液の分泌を促し、自然な洗浄効果を保ちます。マウスウォッシュも効果的です。
鼻呼吸を心掛ける
鼻呼吸は口の中を適度に潤す役割があり、口臭の原因となる雑菌の繁殖を抑える効果があります。口で息をする人は鼻で息をする人の約3倍の口臭がある事が実証されています。
これらの方法を日常的に実践することで、爽やかな口内環境を維持し、口臭の原因となる細菌の繁殖を防ぐことができます。