毎日きちんと歯を磨いているのに、ふとした瞬間に口臭が気になることはありませんか。口臭の原因の多くは、胃ではなく、舌苔や歯周病、磨き残しなど口の中にあるとされています。 大切なのは、口臭が発生するタイミングや口の中の状態を確認し、自分に合ったケアを選ぶことです。 この記事では、口臭の種類や主な原因、自宅でできる対策、歯科医院へ相談したほうがよい目安をわかりやすく解説します。
口臭の原因の多くは口の中にある
口臭が気になると、「胃腸が悪いのではないか」と考える人も少なくありません。しかし、一般的な口臭の多くは、舌や歯、歯ぐきなど口の中から発生しています。
まずは、口臭がどのような仕組みで生じるのかを知り、必要以上に不安にならずに原因を見極めることが大切です。
口臭は細菌がつくるガスによって発生する
口臭の主な原因は、口の中の細菌がタンパク質を分解するときにつくるガスです。
舌の汚れや歯垢、食べかすなどには細菌が集まりやすく、硫黄のような不快なにおいを発生させます。こうしたにおいのもとになる物質は、揮発性硫黄化合物と呼ばれます。
とくに、舌の表面に汚れがたまる舌苔や、歯ぐきに炎症が起こる歯周病があると、息のにおいが強くなることがあります。
口臭をケアするには、ミントなどの香りで一時的に覆うだけでなく、細菌や汚れが増える背景を確認することが重要です。
胃の不調が口臭の原因とは限らない
「口臭は胃から上がってくる」と思われがちですが、胃と食道の間には、胃の内容物が逆流しないようにする仕組みがあります。そのため、通常は胃の中のにおいが、そのまま口まで上がってくるわけではありません。
ただし、胸やけやげっぷ、胃酸の逆流などがある場合は、消化器系の不調が関係していることもあります。
口臭だけで胃の病気と決めつけず、まずは歯や歯ぐき、舌、口の乾燥などを確認しましょう。
健康な人にも一時的な口臭はある
健康な人でも、起床直後や空腹時、緊張したときには口臭が強くなることがあります。これを生理的口臭といいます。
睡眠中や空腹時には唾液の分泌量が減り、口の中の細菌が増えやすくなります。その結果、においのもとになるガスが発生しやすくなるのです。
水分をとる、食事をする、歯を磨くといった行動で弱まる場合は、過度に心配する必要はありません。人の口は常に完全な無臭というわけではないため、何度も歯を磨いたり舌を強くこすったりするのは避けましょう。
口臭は大きく4つの種類に分けられる
口臭には、健康な人にも起こる一時的なものから、歯周病などの治療が必要なものまであります。
すべての口臭を同じ方法でケアしても、原因に合っていなければ十分な対策にはなりません。まずは、自分の口臭がどの種類に近いかを確認しましょう。
起床時や空腹時に起こる生理的口臭
生理的口臭は、起床時、空腹時、緊張時などに一時的に生じる口臭です。
睡眠中は唾液が少なくなるため、朝起きたときには細菌が増え、口の中がネバついたり、においが強くなったりします。朝食を抜いたときや長時間食事をしていないときも、かむ刺激が少なくなり、唾液が出にくくなります。
歯磨きや水分補給、食事によって弱まる場合は、生理的な変化と考えられます。
口や全身の病気による病的口臭
病的口臭は、歯周病やむし歯、口の乾燥など、病気や口の中のトラブルが原因で起こる口臭です。
歯を磨いた直後もにおいが続く、家族から繰り返し指摘される、歯ぐきから血が出るといった場合は、歯周病などが隠れていることがあります。
鼻や喉の病気、まれに全身疾患が関係するケースもあります。口臭に加えて、痛みや出血、腫れ、強い口の乾燥などがある場合は、歯科医院や医療機関へ相談しましょう。
食べ物や嗜好品による一時的な口臭
ニンニク、ネギ、香辛料の強い料理、アルコール、喫煙などによって、一時的に口臭が強くなることがあります。
食べ物のにおいが口の中に残るだけでなく、におい成分が体内に吸収され、肺を通って吐く息として排出される場合もあります。
このタイプの口臭は、時間の経過とともに弱まるのが特徴です。食後の歯磨きやうがい、水分補給は、口に残った食べかすや乾燥を減らすのに役立ちます。
実際には弱くても気になる心理的な口臭
実際には強い口臭がないにもかかわらず、「周囲の人に臭いと思われている」と不安になることがあります。
自分のにおいには鼻が慣れやすいため、本人が口臭を正確に判断するのは簡単ではありません。また、何度もセルフチェックを繰り返すことで、不安が強まる場合もあります。
口臭が気になって人と話せない、外出を避ける、マスクを外せないなど、生活に影響している場合は、一人で抱え込まず、歯科医院で客観的に確認してもらいましょう。
口の中にある主な口臭の原因
口臭の原因として多いのが、舌苔、歯周病、むし歯、磨き残し、口の乾燥です。
毎日歯を磨いていても、舌や歯と歯の間、歯ぐきとの境目などに汚れが残っていることがあります。口の中にどのような変化があるかを確認してみましょう。
舌の白い汚れ「舌苔」
舌苔とは、舌の表面に細菌や食べかす、剥がれた粘膜などが付着した白っぽい汚れです。舌の表面には小さな凹凸があり、そこに汚れがたまると、細菌が口臭のもとになるガスをつくりやすくなります。
ただし、舌が少し白いこと自体は珍しくありません。体調不良や口の乾燥、食事量の低下によって、一時的に舌苔が増えることもあります。
舌苔が目立つ場合は、舌ブラシなどを使い、商品に記載された方法に従って軽い力で清掃しましょう。
歯ぐきの炎症を起こす歯周病
歯周病は、歯と歯ぐきの境目にたまった歯垢の中で細菌が増え、歯ぐきに炎症が起こる病気です。
初期には痛みが少なく、本人が気づかないまま進行することがあります。歯周病が進むと、歯と歯ぐきの間の歯周ポケットが深くなり、細菌や汚れがたまりやすくなります。
歯ぐきから血が出る、腫れている、口の中がネバつく、歯がぐらつくといった症状がある場合は注意が必要です。
歯周病による口臭は、自宅ケアだけでは改善しにくいため、歯科医院で検査や治療を受けましょう。
むし歯や詰め物の不具合
むし歯が進行して穴が大きくなると、その部分に食べかすや細菌がたまり、不快なにおいが発生することがあります。また、詰め物や被せ物が合わなくなり、歯との間にすき間ができている場合も、汚れが残りやすくなります。
歯磨きをしても特定の場所からにおいがする、冷たいものがしみる、歯が痛むといった場合は、むし歯などが隠れている可能性があります。
むし歯は歯磨き粉やマウスウォッシュでは治療できないため、早めに歯科医院へ相談しましょう。
歯垢や食べかすの磨き残し
歯の表面をきれいに磨いているつもりでも、歯と歯の間や歯ぐきとの境目には汚れが残りやすいものです。残った歯垢や食べかすを細菌が分解すると、口臭のもとになるガスが発生します。
とくに、歯が重なっている部分や奥歯、詰め物の周辺は、歯ブラシの毛先が届きにくい傾向があります。
歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシも取り入れ、歯と歯の間の汚れを落としましょう。
唾液の減少による口の乾燥
唾液には、口の中の汚れを洗い流し、細菌が増えすぎるのを防ぐ働きがあります。水分不足やストレス、口呼吸、薬の影響などで唾液が減ると、細菌や汚れが残りやすくなり、口臭が強まることがあります。
口の中がネバつく、会話中に乾く、水を頻繁に飲みたくなる場合は、口腔乾燥が関係しているかもしれません。
こまめな水分補給や、一口ずつよくかんで食べる習慣を意識しましょう。乾燥が強い場合や長く続く場合は、歯科医院や医療機関への相談が必要です。
生活習慣や体調も口臭に影響する
口の中に大きな異常がなくても、食事、喫煙、ストレスなどによって口臭が強くなることがあります。
忙しい日が続くと、朝食抜きや水分不足が重なり、口の中が乾燥しやすくなります。普段の生活を振り返り、口臭につながる習慣がないか確認しましょう。
ニンニクやアルコールなどの飲食物
ニンニク、ネギ、香辛料の強い料理などを食べたあとは、口の中ににおいが残ります。また、におい成分が体内に吸収され、血液を通って肺から排出されることもあります。アルコールには独特のにおいがあり、飲酒後は水分が不足して口の乾燥が気になる場合もあります。
飲食後は歯磨きやうがいを行い、水分を補給しましょう。ただし、体内に吸収されたにおいは、時間がたつまで完全には消えないことがあります。
喫煙やコーヒーによる口内環境の変化
たばこやコーヒーには、それぞれ独特のにおいがあります。喫煙は口の中を乾燥させやすく、歯周病のリスクを高める要因にもなります。喫煙者は歯ぐきの出血が目立ちにくい場合もあるため、症状がなくても定期的な確認が大切です。
コーヒーを長時間かけて飲み続けると、口の中に成分が残ったり、水分補給が不足したりして、においが気になることがあります。飲んだあとは水を口に含み、口の中を乾燥させないようにしましょう。
ストレスや緊張による唾液の減少
大切な会議や人と話す場面で、口がカラカラになった経験がある人も多いでしょう。
緊張やストレスを感じると唾液の分泌が減り、口の中の汚れや細菌が洗い流されにくくなります。その結果、一時的に口臭が強くなることがあります。
人と会う前は、少量ずつ水を飲む、深呼吸をする、シュガーレスガムをかむなど、かむ刺激によって唾液の分泌を促す方法もあります。ただし、顎や歯に痛みがある場合は、無理にガムをかまないようにしましょう。
朝食抜きや過度な食事制限
食事を抜くと、食べ物をかむ回数が減り、唾液が分泌されにくくなります。空腹時には生理的口臭が強くなりやすいため、朝食を抜いた日に口の乾燥やにおいが気になる人もいるでしょう。
また、極端な糖質制限や食事制限を行うと、体内でつくられる物質によって吐く息のにおいが変化する場合があります。
口臭が気になるときほど、無理な食事制限を避け、規則正しく食べることを意識しましょう。
月経や妊娠などに伴う体調の変化
月経前後や妊娠中など、ホルモンバランスが変化する時期には、歯ぐきが腫れやすくなったり、口内環境が変わったりすることがあります。
妊娠中は、つわりによって歯磨きがしにくくなる、水分や食事を十分にとれない、間食が増えるといった変化も起こりやすくなります。
体調に合わせて、香りの弱い歯磨き粉やヘッドの小さい歯ブラシを選ぶなど、無理なく続けられる方法を取り入れましょう。歯ぐきの出血や腫れを繰り返す場合は、歯科医院へ相談してください。
口臭の原因が鼻・喉・全身にあるケース
舌や歯ぐきに異常が見つからない場合は、鼻や喉の病気、薬の影響などにも目を向ける必要があります。
口臭以外の症状を伴う場合や、歯科医院で原因が見つからない場合は、別の診療科への相談が必要になることもあります。
鼻や喉の病気による口臭
副鼻腔炎や扁桃炎などによって、鼻や喉に分泌物がたまると、口臭の一因になることがあります。鼻づまりが続くと口呼吸になりやすく、口の乾燥によって息のにおいが強まることもあります。
黄色や緑色の鼻水が続く、鼻の奥や顔が痛む、喉の痛みや違和感がある、扁桃に白いかたまりが繰り返しできるといった場合は、耳鼻咽喉科への相談を検討しましょう。
糖尿病など全身の病気による口臭
頻度は高くありませんが、糖尿病や肝臓、腎臓などの病気によって、吐く息のにおいが変化することがあります。
ただし、「甘いにおいがする」「アンモニアのようなにおいがする」といった情報だけで、病気を判断することはできません。
強い喉の渇き、急な体重減少、倦怠感、むくみなど、口臭以外にも気になる症状がある場合は、自己判断せず医療機関を受診しましょう。
服用している薬が口の乾燥を招くこともある
薬の種類によっては、副作用として唾液の分泌が減り、口が乾きやすくなることがあります。
唾液が少ない状態が続くと、食べかすや細菌が残りやすくなり、口臭だけでなく、むし歯や口内炎にもつながる可能性があります。
薬を飲み始めてから口の乾きが気になる場合は、処方した医師や薬剤師、歯科医師に相談しましょう。
口が乾くからといって、自己判断で薬を減らしたり中止したりしてはいけません。
いつ臭う?症状から考える口臭の原因
口臭が強くなるタイミングや、口の中に現れている症状を確認すると、原因を考える手がかりになります。
ただし、セルフチェックだけで正確に診断することはできません。以下の表を参考にしながら、症状が続く場合は専門家へ相談しましょう。
| 気になる状況 | 考えられる主な原因 |
|---|---|
| 朝起きたときに臭う | 睡眠中の唾液減少、口呼吸 |
| 舌が白っぽい | 舌苔、口の乾燥 |
| 歯ぐきから血が出る | 歯肉炎、歯周病 |
| 歯磨き後も臭う | 歯間の汚れ、歯周病、むし歯 |
| 口が乾いてネバつく | 水分不足、ストレス、薬、口呼吸 |
| 鼻づまりや喉の症状がある | 鼻や喉の病気、口呼吸 |
朝起きたときに口臭が強い
朝の口臭は、睡眠中に唾液の分泌が減ることが主な原因です。口を開けて寝る習慣や鼻づまりがあると、さらに乾燥しやすくなります。
起床後に水分をとり、歯を磨いたり朝食をとったりすると弱まる場合は、生理的口臭の可能性があります。
日中も強い口臭が続く場合は、舌苔や歯周病など、別の原因がないか確認しましょう。
歯磨きをしても口臭が続く
歯の表面だけを磨いても、舌苔や歯と歯の間の汚れ、歯周ポケットの細菌などは十分に取り除けない場合があります。
歯磨き後も口臭が続く場合は、デンタルフロスや歯間ブラシを使っていない、舌苔が厚い、歯周病やむし歯があるといった原因が考えられます。
歯磨き粉を大量に使ったり、力を入れて何度も磨いたりしても、発生源が取り除けるとは限りません。セルフケアを見直しても変化がない場合は、歯科医院で確認してもらいましょう。
舌が白い・黄色っぽい
舌の表面に白色や黄色っぽい汚れが厚く付いている場合は、舌苔が口臭に関係している可能性があります。舌苔は、口の乾燥、体調不良、食事量の低下、口呼吸などによって増えることがあります。
ただし、舌の色や状態には個人差があり、少し白いからといって必ず異常とは限りません。舌を強くこすって落とそうとせず、水分補給ややさしい舌ケアから始めましょう。
歯ぐきから血が出る
歯磨きやフロスを使ったときに歯ぐきから血が出る場合は、歯肉炎や歯周病が進んでいることがあります。歯ぐきに炎症があると、歯周ポケット内で細菌が増え、口臭が強くなる場合があります。
出血があるからといって歯磨きをやめると、歯垢がさらにたまりやすくなります。力を入れすぎず、やさしく清掃を続けましょう。
出血を繰り返す場合や、腫れ、痛み、歯のぐらつきを伴う場合は、早めに歯科医院を受診してください。
口の中が乾いてネバつく
口の中が乾く、舌が動かしにくい、朝起きたときにネバつく場合は、唾液の減少が口臭に影響している可能性があります。水分不足や口呼吸、ストレス、薬など、口の乾燥を招く原因はさまざまです。
まずは、こまめな水分補給、一口ずつよくかむこと、鼻呼吸を意識することなどを試してみましょう。
それでも改善しない場合や、食事や会話に支障があるほど乾燥する場合は、歯科医院や医療機関へ相談してください。
口臭を自分で確認する方法と注意点
自分のにおいには鼻が慣れやすいため、口臭を正確に判断するのは簡単ではありません。
セルフチェックは参考程度にとどめ、何度も確認して不安を強めないことが大切です。客観的に知りたい場合は、家族や歯科医院の力を借りましょう。
デンタルフロスなどのにおいを確認する
使用後のデンタルフロスのにおいを確認すると、歯と歯の間に汚れが残っているかを判断する手がかりになります。
また、清潔なスプーンで舌の表面を軽くなぞり、付着したもののにおいを確認する方法もあります。
ただし、これらの方法では、会話をしているときの口臭の強さを正確に測定できるわけではありません。においがしたからといって、周囲の人にも強く感じられているとは限らないため、参考程度に考えましょう。
家族など信頼できる人に聞く
自分では口臭を判断しにくいため、家族や親しい人に確認してもらう方法もあります。食事や歯磨きの直後ではなく、普段の会話をするときの距離で気になるかを聞くとよいでしょう。
ただし、においの感じ方には個人差があり、食べ物や体調によって一時的に変化することもあります。一度の回答だけで深刻に考えすぎず、繰り返し指摘される場合は歯科医院へ相談しましょう。
セルフチェックだけでは正確に判断しにくい
口臭を何度も確認すると、実際の強さに関係なく、不安が大きくなる場合があります。人の口には誰でもある程度のにおいがあり、常に完全な無臭というわけではありません。
口臭が気になって会話を避ける、人のしぐさがすべて自分の口臭のせいに思えるなど、生活に影響している場合は、セルフチェックを続けるよりも専門家に相談しましょう。
口臭の原因に合わせた自宅ケア
口臭ケアでは、においを香りで隠すより、歯垢や舌苔などの原因を減らすことが重要です。
歯磨きだけに頼らず、歯間清掃や水分補給も組み合わせましょう。強く磨きすぎるなど、ケアのやりすぎにも注意が必要です。
歯の表面を丁寧に磨く
歯ブラシは軽く握り、歯と歯ぐきの境目に毛先を当てて、小刻みに動かします。強い力で磨いても、汚れが落ちやすくなるとは限りません。むしろ、歯ぐきや歯の表面を傷つけることがあります。
歯の外側、内側、かみ合わせ部分を順番に磨くと、磨き残しを減らしやすくなります。とくに就寝中は唾液が減り、細菌が増えやすいため、寝る前の歯磨きを丁寧に行いましょう。
フロスや歯間ブラシで歯間を清掃する
歯ブラシの毛先は、歯と歯の間の狭い部分まで十分に届かないことがあります。デンタルフロスや歯間ブラシを使うことで、歯間に残った歯垢や食べかすを取り除きやすくなります。
歯と歯の間が狭い部分にはフロス、すき間が広い部分には歯間ブラシが使いやすい傾向があります。
歯間ブラシはサイズが合わないと歯ぐきを傷つけることがあるため、無理に押し込まないでください。サイズに迷う場合は、歯科医院で相談しましょう。
舌苔は軽い力で清掃する
舌苔が目立つ場合は、舌ブラシなどを使い、舌の奥から手前へ軽く動かします。舌を前に出し、鏡を見ながら行うと、必要以上に奥まで入れずに済みます。
何度も強くこすると、舌の表面を傷つけ、痛みや味覚の違和感につながる可能性があります。
商品に記載された使用方法や回数を守り、出血や痛みがある場合は使用を中止しましょう。
水分補給と食事で唾液を促す
口の乾燥による口臭には、こまめな水分補給が役立ちます。一度に大量に飲むよりも、少量ずつ水を飲み、口の中を潤すことを意識しましょう。
また、一口ずつよくかんで食べると、唾液が分泌されやすくなります。シュガーレスガムをかむことも、かむ刺激によって唾液を促す方法の一つです。
顎や歯に痛みがある場合は、無理にガムをかまないようにしてください。
マウスウォッシュは補助として使う
マウスウォッシュは、口の中をさっぱりさせたり、配合成分によって細菌の増殖を抑えたりする目的で使われます。
ただし、歯の表面に付着した歯垢や歯石を、液体ですすぐだけで取り除くことはできません。
歯磨きや歯間清掃の代わりではなく、基本的なケアを補助するものとして取り入れましょう。
刺激が強い場合や口が乾きやすい場合は、ノンアルコールタイプも選択肢です。使用方法や回数は、商品の表示に従ってください。
口臭ケア用品を選ぶときのポイント
口臭ケア用品には、歯磨き粉、舌ブラシ、マウスウォッシュなどがあります。
パッケージに「息すっきり」「爽快」と書かれていても、口臭の原因そのものに対応できるとは限りません。自分の悩みと商品の使用目的を照らし合わせて選びましょう。
歯磨き粉は目的に合わせて選ぶ
歯磨き粉を選ぶときは、香味だけでなく、どのような目的の商品なのかを確認しましょう。
歯周病が気になる場合は、歯肉炎や歯周炎の予防を目的とした医薬部外品、むし歯予防にはフッ素配合の歯磨き粉が選択肢になります。
ただし、歯磨き粉を使うだけで歯周病やむし歯が治るわけではありません。
歯ぐきの出血や歯の痛みなど、すでに症状がある場合は、市販品で様子を見続けず、歯科医院へ相談しましょう。
舌ブラシは舌を傷つけにくいものを選ぶ
舌ブラシには、ブラシタイプやへらタイプなどがあります。毛先や素材が硬すぎるものは舌を傷つける可能性があるため、力を入れずに使える柔らかいものを選びましょう。
ヘッドが大きすぎると吐き気を感じる場合があるため、自分の口に合うサイズであることも大切です。使用後はよく洗って乾燥させ、毛先や表面が傷んだら交換してください。
マウスウォッシュは成分と使用目的を確認する
マウスウォッシュには、香りによって一時的に息を爽やかにするものや、殺菌成分を含む医薬部外品などがあります。刺激の強さやアルコールの有無も、商品によって異なります。
口が乾きやすい人や刺激が苦手な人は、ノンアルコールタイプや低刺激タイプを検討してもよいでしょう。
使用前には商品表示を確認し、決められた量や使用回数を守ってください。
香りだけに頼らない
ミントなどの強い香りを使うと、一時的に口臭が弱くなったように感じることがあります。しかし、舌苔や歯周病、磨き残しがある場合は、香りが消えると再び口臭が気になる可能性があります。
ケア用品を使う際は、歯磨きや歯間清掃を基本とし、香りだけに頼らないことが重要です。口臭が長く続く場合は、商品を次々に試すよりも、まず原因を確認しましょう。
口臭が続くときは歯科医院へ相談しよう
一時的な口臭は自宅ケアで弱まることがありますが、歯周病やむし歯が原因の場合は治療が必要です。
においだけを隠し続けると、口の中の病気を見逃す可能性があります。症状や継続期間を目安に、専門家へ相談しましょう。
セルフケアをしても改善しない場合
歯磨きやフロス、舌ケアなどを続けても口臭が変わらない場合は、自分では取り除けない歯石や歯周病、むし歯が隠れている可能性があります。歯石は歯ブラシでは落とせないため、歯科医院での専門的な清掃が必要です。
受診するときは、口臭がいつから気になるのか、どのようなときに強くなるのか、ほかに症状があるかを伝えましょう。
普段使っているケア用品や服用している薬についても伝えると、原因を確認する手がかりになります。
出血や腫れなど歯周病の症状がある場合
歯ぐきからの出血、腫れ、口の中のネバつき、歯のぐらつきなどがある場合は、歯周病が進行している可能性があります。歯周病は初期には痛みが少なく、自分では気づきにくい病気です。
口臭を抑えるためにマウスウォッシュを使っていても、歯周病そのものを治療しなければ原因は残ります。歯を失う原因にもなるため、症状がある場合は早めに検査を受けましょう。
口臭検査で原因を調べられる場合もある
歯科医院や口臭外来では、口の中の状態を確認したうえで、専用機器を使って口臭の原因物質を測定する場合があります。また、歯周病やむし歯、唾液量、舌苔の状態などを調べ、原因を総合的に判断します。
すべての歯科医院で口臭検査を行っているわけではないため、受診前に確認するとよいでしょう。客観的な状態がわかれば、必要以上に悩むことを防ぎ、原因に合ったケアを選びやすくなります。
鼻や喉の症状がある場合は適切な診療科へ
歯科医院で口の中に原因が見つからず、鼻づまりや喉の痛みなどがある場合は、耳鼻咽喉科への相談が必要になることがあります。胸やけや胃酸の逆流などがある場合は、内科や消化器内科へ相談する選択肢もあります。
また、口の乾燥が服用薬に関係している可能性がある場合は、処方した医師や薬剤師に相談しましょう。口臭だけで病名を決めたり、自己判断で薬を中止したりしないことが大切です。
原因を知れば、息と口元にもっと自信が持てる
口臭の多くは、舌苔や歯周病、磨き残し、唾液の減少など、口の中の環境と関係しています。
まずは、歯の表面だけでなく、歯と歯の間や歯ぐきとの境目まで丁寧に清掃しましょう。必要に応じてデンタルフロスや歯間ブラシを使い、舌苔が目立つ場合は舌をやさしくケアします。
マウスウォッシュや口臭ケア用の歯磨き粉は便利ですが、基本的な清掃の代わりにはなりません。商品は香りだけで選ばず、使用目的や成分を確認することが大切です。
起床時や空腹時だけの口臭は、健康な人にも生じます。一方で、口臭が長く続く、歯ぐきから出血する、歯が痛む、口の乾燥が強いといった症状がある場合は、歯科医院へ相談してください。
歯磨き粉や舌ブラシの選び方を詳しく知りたい方は、口臭ケア用品や正しい舌磨きに関する関連記事も参考にしながら、自分に合ったケアを取り入れましょう。
